皆さんこんにちは。かなり遅くなりましたが月刊『YES?』に連載中のパワースポット巡りをご案内いたします。今回は、松山市内に在る『来住廃寺跡』です。お楽しみください。
前略
各地に「春一番」が吹いたこの日、金堂跡とされる場所には柔らかな陽が差し、時折吹く南風が木々を揺らしていました。
「やっぱり気持ち良いわね。…こういう場所って気持ち良さが共通しているのよ」
と、先生が近付いて行くそこには大人が一抱え以上もある大きなクスノキが濃い緑の葉を風にきらめかせています。
「ほら、この木にも力があるわよ。…それと、もっと気になるのはあの石ね」
と、先生が指さしたのは、野原にポツンと取り残された赤茶けた石。先生は石のそばに腰を下ろすと、その赤茶けた石の表面に静かに手をあてて瞑想を始めました。
「…う~ん、ちょっと難しいわね。赤いのよ。全体的に赤い色が見えるし何か話しかけてきてくれるのはわかるのだけど…ノイジーなのよね。チューニングが滅茶苦茶で聞き取れないのよ」
ほんの2~3分閉じていた目を開くと、中空を見つめながら一気に語り始めました。
「ねえ見えてる? その辺りに浮かんでいる文字が見える? 見えないの? じゃあここに手をあててみて。この石に触れながらなら見えるかもしれないわね」
先生に導かれるまま石に手をあてた担当編集者には、悲しいかなやはり何も見えません。
「…無理ですね。やはり空しか見えません」
「そう。じゃちょっと貸してみて」
と先生は、やおらカメラを取り上げ、中空の一点に向けて確かめながらシャッターを押しますが、そこにもやはり何も映ってはいませんでした。中空に浮かんでいたという文字を改めて尋ねてみると…。それは、幾つかの神代文字を混同させたような幾何学的な図象だったようです。
後略
いかがですか? 不思議なスポットでしょ(微笑)。くわしくは、月刊『YES?』4月号を読んでくださいね。
SILVA真印にも置いてあるわよ。
では、また10日後に次回のスポットをお知らせいたします。